ごあいさつ


 

 
東山「観光・交通・環境」協力会議 議長 川崎 純性

 京都東山は、豊かな自然景観や寺院・神社、さらには古くから受け継がれてきた伝統文化や伝統工芸、花街のもてなしの文化など、他の地域に類をみないほどの個性と魅力を持つまちであります。
 「訪れてよし」「住んでよし」の魅力あふれるまち東山は、一方で、「観光—Kanko」「交通—Kotsu」「環境—Kankyo」のあり方と市民生活との調和が従来からの課題でありました。
 東山が更に魅力的なまちであり続けるためには、こうした課題を解決していかなければなりません。そのため、東山の現状と課題を最も認知し、的確に対応できる地域を主体とした組織が不可欠であるとの考えの下、私たちは、平成17年9月、「東山「観光・交通・環境」協力会議」(通称:東山3K)を創設しました。
 地域の寺社や企業、団体等が中心となって構成する東山3Kの組織化とその活動は、現在においても他に例のない画期的なものであります。
 東山3Kは、コンビニエンスストア等への観光トイレとしての開放のご協力、地域の住民や観光客の安全を確保するための東大路通等での交通誘導員の配置、観光客のマナー啓発、地域の清掃活動、多言語対応の講習会、東山3Kに寄与する団体への表彰、誰もが観光を楽しめるユニバーサルツーリズムの推進など、観光客と地域住民の生活との調和を図り、双方に満足が得られる多彩な取組を進めてまいりました。
 こうした取組は、東山の賑わいと地域の更なる発展による都市格の向上に大きく寄与したものと考えております。

 「東山3K」は、2019年、設立15年目を迎えました。
 今日、東山を取り巻く社会情勢や観光、住民生活の状況は大きく変容しております。
 人口減少、少子高齢化、自然災害、地球温暖化など、都市の存立にかかわる深刻な危機に直面する中において、持続可能で満足度の高い国際文化観光都市として発展し続けるためには、私たちはこれまでの取組を総括し、東山3K活動の更なる深化を検討する時期に来ていると考えております。
 平成が幕を閉じ、令和の時代が始まり、時同じくして東山区においても区制90周年を迎えました。
 2020年には東京オリンピック・パラリンピック、2021年にはワールドマスターズゲームズ2021関西、2025年には日本万国博覧会が開催され、これまで以上に世界中の観光客が日本に訪れることが予想されます。
 私達は、これからの新しい時代の京都に相応しく、いつまでも住み続けたい、訪れたい魅力あふれるまちの実現に向け、東山3Kの知恵を結集し、東山の未来への更なる役割を果たしてまいります。
 

東山「観光・交通・環境」協力会議
議長 川崎 純性