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五条通がアートになりました。

 
 
 
 
 

清水五条陶板の散歩道


 

 

 五条坂周辺は、多くの陶工や陶器問屋が集まる陶器の町として江戸時代後期より栄えてきました。現在でも多くの陶芸家が活躍し、問屋や小売店で賑わう陶器の町です。
このたび、五条通(川端通―東大路通間)の電線地中化にともなって地上機器が設置されるにあたり、清水焼の産地という特色を活かして、地域の活性化に役立てようとの思いから実現したのが、この「清水五条陶板の散歩道」です。五条坂にゆかりのある陶芸家、窯元10名と水彩画家、切絵作家の計12名が制作した陶板に、地図と案内標識が組み合わされています。 ただのパネルではなく、本物に触れてほしい”との想いから「散歩道」のために特別にデザイン・制作された秀作ばかりです。
清水寺や祇園も隣接する五条坂。バスや電車を降りて、のんびりと歩きながら作品に触れてみてはいかがでしょうか。通り沿いに立ち並ぶお店やギャラリーにふらりと立ち寄ってみるのもまた一興。きっと陶器の町”を身近に感じていただけることと思います。

五条坂陶栄会  河崎 尚志
 

清水焼


 

 

京都の製陶業は、江戸時代に入り特に東山山麓で発展を見せました。かつて東山山麓は良質の陶土が採れたため、多くの陶芸家が集まり五条坂の傾斜を利用した登り窯が多数築かれました。近世に入り東山では陶土は採れなくなりましたが、以降、東は信楽や瀬戸方面、西は有田方面から良質の陶土が運び込まれることとなります。登り窯も火災や煤の問題から市内では姿を消しましたが、技術改革された高性能の窯が登場し、職人が制作を続けています。
また、古都・京都は公家が文化をけん引してきた地であり、焼物の一大消費地でした。文化人の要望に答えるべく、京都の陶工たちは各地の陶土を吟味し、配合し、さまざまな技法を取り入れ、新しい手法を生み出し、新しい器作りをしてきました。これが、清水焼の一番の特徴であると言えます。
一つひとつ手作りだからこそ使い手のニーズに対応でき、職人たちもそのニーズに応えられる高い技術力を有しています。それぞれの窯元が、さまざまな手法を用いて古くからの伝統を大切にしながらも、使い手と共に常に新しいものを創造していくことを目指しています。

五条坂陶栄会  井原 道夫