12  『染付の極 祥瑞』


染付祥瑞をコンセプトにした作品。呉須の発色を考えて天草磁土と出石上石を独自にブレンドし生地に仕上げた。上品で風格のある表現のために旧呉須を主体に調合し下絵付を施している。
 

日ごろ制作している皿の図柄をモチーフに、作風を写しました。私の工房では、一人では作品が作れません。元となる形を作る人、彫刻を施す人、絵を描く人など各工程でさまざまな人が関わっています。職人によってタッチが違ったり、同じ人が描いても色の出方が変わったりして表現には苦労します。この作品は職人皆で作りあげた作品と言えますね。

山本壹楽  Ichiraku Yamamoto

 
初代壹楽は、清川一陶のもとで修行後、五条坂に築窯。以来彫を施した上に、祥瑞、花鳥等を染付けし力強い作風を追求。二代目壹楽は平成二年に壹楽窯を継承し、磁器を主とし、京焼の伝統と機能性の一体化を目指し続けている。
先代の作風を踏襲し、彫の上に重厚な染付けを施した力強い作風を追求している。