03  『清流』


清水寺の音羽の滝から鴨川へと続く水の流れをイメージした作品。大胆な削りによって水流を表現している。透きとおる緑のガラス質は天然の樫や松の灰を塗って焼いたもの。白い部分は藁灰を使用している。
 

清水から続く流れには、水だけでなく長い歴史と伝統も流れていると思います。それを、土、木、火など自然界のさまざまな素材を使う焼き物という形で表現しています。この陶板は日常的に人の目に触れるものなので、地元の方の目も意識しました。作品を見て、心が安らぐ・ほっとすると思ってくださる方が一人でもいればと思います。

猪飼祐一  Yuichi Ikai

 
1963年 京都五条坂の陶器商に生まれる
1984年 清水卯一・保孝両氏に師事
1985年 日本工芸会近畿支部展 初入選
1986年 日本伝統工芸展 初入選
1994年 日本工芸会 正会員に認定
1996年 京都府南丹市日吉町に工房移転
2001年 日本伝統工芸近畿展 近畿賞
2004年 日本伝統工芸近畿展にて鑑査委員就任
2007年 登り窯 築窯