09  『東山四季図』


東山の季節の移ろいをイメージした作品。薄赤土で作った陶板の上に白化粧土で流水と四季の花の絵を型取り、流水は鉄絵で描き、花や葉には上絵付、金彩を施している。
 

京都の四季は美しい。その美しさを、流水に桜・菖蒲・紅葉・椿をあしらい、華やかに描くことで表現しました。焼き物の魅力は、自然の素材と人の手によって作られる“温かみ”ですが、その地域のもつ景色や風土を取り込むことも魅力のひとつだと思います。京都にはまだ自然がありますので、四季を身近に感じられる場所としてこれからも残っていってほしいですね。

六兵衞窯  Rokubey-gama

 
江戸後期(1771年)に初代六兵衞が京都・五条坂に窯を開いて以来、様々な名品を世に送り、京焼の本流として親しまれる。
六代六兵衞が現在の六兵衞窯の基礎を作り生活陶器全般の制作をはじめたが、現在は八代の監修の下に伝統的な京焼の作風を生かしつつ、現代にマッチした製品を作っている。